投資の基礎知識

預金金利が何%?日本の預金金利が低い理由【金融緩和についてわかりやすく解説】

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのファイナンシャルアドバイザーのNatsumiです。

今日は「資産運用」の話です。

私からこんな質問をします^^

Natsumi
Natsumi
みなさん、銀行の普通預金の利率がいくつかご存知ですか?

みなさんがどこかしらに持っている銀行預金。

その預金金利って気にしたことありますか?

証券営業ではよく「預金金利」を比較に使います。

株式の話をする時や、債券の話をする時など、いかなる場合も使える便利な数字です。

預金金利の数字や仕組みを知っておくと投資をする上で役立つことが多いですので、今日は、

預金金利

に関する話をしたいと思います。

・銀行金利がいくつか知らない人
・銀行金利の決まり方について知りたい人

はぜひご覧くださいね。

銀行の預金金利はいくつでしょう?

先ほどの答えを見ていきましょう。

1%・・・・
0.1%・・・・
0.05%・・・・

いろんな声が聞こえてきそうですね。

正解は、なんと!!!!!

年0.001%

です!!!!!!!!(三菱UFJ銀行の円預金金利を参考にしてます。)

いまいちパーセント表示だと想像がつきにくいですかね。

では、100万円預けた時に1年でもらえる利息は、具体的に何円になるでしょうか??

10,000円・・・・・
1,000円・・・・・

正解は、なんと!!!!!

10円

です。

1年で10円。笑

利子つける意味があるのかと思えてしまいますよね。

みなさんはこの衝撃な事実をご存知でしたか???

ですから、証券会社の社員はこんな伝え方をします。

「今の銀行利息と比べると、○○倍の利息・配当金をもらえますよ。」

こんな感じです。

場合によっては「1,000倍の金利がつく。」なんて説明をする時があります。

なんてったって、元が10円ですから・・・・。

このように、投資の良さを伝える時には「預金金利」を比較にするとお客様にとってとても魅力的に伝えることができます。

預金金利の推移

実は、何十年も前から預金金利が0%に近い状態だったわけではありません。


日本銀行 金融経済統計月報よりグラフ作成)

73年分の預金金利のグラフが上記の通りです。

なんと2%の金利がついた時もあったんですね〜。

年2%の金利がつけば、100万円預けて2万円の金利がつきます。(税引前)

良いですよね。

でも、1991年あたりからは「0.001%」です。

時々上がってますが、ほぼ「0.001%」で維持です。

預金金利の設定のされ方

さて、その預金金利は、どの指標を元に設定がされているのでしょうか。

それは「政策金利」です。

政策金利とは・・・「中央銀行がコントロールしている金利」のこと

です。

日本の中央銀行は日本銀行のことですので、日本銀行が金融政策決定会合で決定している金利のことを政策金利と言います。

この金利が現在は「ほぼ0%」です。

もう一度言いますよ。

「ほぼ0%」

です。

つまり、銀行が預金金利を設定する場合の元の指標である政策金利自体が「0%」なので、今の普通預金は「ほぼ0%」の金利しかついてこないのです。

なぜ政策金利は低いのか?

では、なぜ「ほぼ0%」の金利が導入されているのか気になりますよね。

それは、日本銀行および日本政府が「金融緩和」実施中だからです。

金融緩和とは・・・「中央銀行が不況時に景気底上げのために行う金融政策の1つ」で「金利を下げることにより人々や企業がお金を借りやすくする」こと

のことをいいます。

金利が低いので企業はお金を借りる

その資金で設備投資等がされる

経済を回リ出す

消費が増える

景気良くなる

このような流れを期待しているということです。

日本は「失われた20年」と揶揄されるほど、バブルが崩壊してからはデフレの時代を過ごしています。

デフレになると、

物が売れなくなる

会社の業績が下がる

景気が悪くなる

お金を借りる人がいなくなる

となるので、日本経済にとっても、日本政府にとっても「景気が良い」のがいいのです。

だから「金融緩和」することで日本政府および日本銀行は好循環に日本経済が入ることを望んでいます。

よって、「政策金利が低い」のです。

そして、その政策金利を参考に設定されている「預金金利」は低いのです。

その成果が得られた、と日本銀行が認めるまでは金利は上がらないと思いますね。

低い金利への対応策

「金利が低い!!!!!」と文句を言っても状況は変わりませんので、対応策をとりましょう。

現金のままではほぼ金利はつかないので、高い金利のところに資金を動かす

ことをしましょう。

これ以外には、使うことですかね。笑

貯めても増えないなら、経験や自分に投資するのもアリだと思いますよ。

働き続ければお金は入ってきますので貯めるより有意義なことに使った方が良いかもしれません。

そうじゃなくて、わたしは有利にお金を貯めたいんだー!って人は

  1. 債券を買う
  2. 株式・投資信託を買う
  3. 通貨を買う

あたりで対応しましょう。

債券の話はこのブログでしたことがありませんが、預金の次にリスクが取れる投資商品として挙げられます。

仕組みは定期預金と似ていて「○年、年利○%を払いますので、その代わりあなたの資金をうちの会社に貸してください」ってことです。

違いはリスクの所在やペイオフの有無と市場の有無です。

預金はその銀行のリスクを負っています。潰れてもペイオフで1000万円は保証されています。

債券は発行体のリスクを負います。潰れたらほぼお金は返ってきません。

 リスクの所在ペイオフの有無市場の有無
預金銀行
債券発行体

例えば、トヨタが債券を発行したらトヨタが潰れるかどうかのリスクを負う、ということです。

高い金利のもので5年満期で年利1%のものがありますのでこう言ったものを探してみてください。

平均的な金利だと5年で0.2−0.4%、10年で0.5%ーからあると思います。

証券会社によって取扱商品が違うので比較してみると良いと思います。

3の「通貨を買う」は米ドルや豪ドル・ブラジルレアルの通貨を買うことです。

他の国の政策金利はどこも日本よりは高いです。

その通貨を持つだけで金利が発生します。

米ドルで1-2%
豪ドルで2-3%
ブラジレルレアル6%

くらいです。

大きいですよね。

通貨は今なら銀行で持つこともできますので、調べてみると良いでしょう。

まとめ:投資で分散しよう

先日の分散の話ではないですが、やはり資産は分散するのが良いと思います。

だって日本円の預金にしておいても金利はつかないのですから。

日々使う分は円で置いておいて、他の資産は分散して投資するのがおすすめです。

それでは今日はこれで^^

★証券会社選びはどこが良いのか?
初心者の方は対面証券ではなくネット証券を選ぶと良いと思います。
ネット証券業界1位は SBI証券 です。