投資の基礎知識

日本株式の暴落の歴史と下落に強い資産と投資方法【賢者は歴史から学ぶ】

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのファイナンシャルアドバイザーのNatsumiです。

今日は「資産運用」の話です。

2013年からアベノミクスが始まり、長期でみれば右肩上がりの相場です。

2016年にチャイナショックなどはありましたが、2013年10,000円代だった日経平均は、2019年5月10日終値で21,344.92円です。

6年で2倍以上になりました。

ただ、長い歴史で見れば、1950年に作られた日経平均株価は3回ほど暴落を経験しています。

いろいろな金融規制も変わっていますし、今後暴落が起こるかどうかは誰にもわかりませんが、常に暴落に備えて投資をすることも投資家には当たり前の行動です。

ということで

今日は

  • 日経平均の暴落の歴史と原因
  • 相場下落に備えてできること

を紹介します。

  • 相場下落に備えたい人
  • 過去の暴落の歴史を知りたい人

な人はぜひ読んでくださいね。

過去の大きな暴落は3回


日経平均株価まるわかり! 日経平均株価の過去から現在、そして今後を読み解くより)

日経平均は1950年に作られ、今年で69年目になりました。

その間に大きな暴落を3回経験しており

  • バブル崩壊(1991-1993年)
  • ITバブル崩壊(2000年12月-2002年1月)
  • リーマンショック(2008年-2009年)

の3回です。

いずれもここ30年以内に起こっており、マイナスのイメージが大きい株式相場に対するイメージが私たちの年代やその上の世代に多いのは、これらの暴落が原因かもしれません。

バブル崩壊(1991-1993年)

1番最初にして1番大きい暴落が「バブル崩壊」に伴う株式相場の下落相場です。

  • 期間 1991-1993年
  • 最高値と最安値 38,915円(1989年12月・日経平均の歴史上最高値)/14,309円(1992年8月)
  • バブルの原因 1985年から始まった公定歩合引き下げによる地価の上昇により実体以上に地価や株価が上昇したこと
  • バブル崩壊の原因 実体以上に高騰した地価や株価を引き下げるために、日本銀行が金融引き締め策を行ったこと

一時は38,915円と歴史上の最高値まで上がった日経平均株価も、バブルが弾けるとその後14,309円と約3分の1まで価値を減らしてしまいます。

1992年8月に底値をつけたものの、これを機に日本の失われた20年が始まることとなりました。

ITバブル崩壊(2000年12月-2002年1月)

公定歩合のさらなる引き下げにより、景気回復を見込んでいた日本でしたが、その後、2回目のの暴落を経験することになります。

それが「ITバブル崩壊」です。

  • 期間 2000年12月-2002年1月
  • 最高値と最安値 20,587円(2000年4月)/9,692円(2001年9月)
  • バブルの原因 1990年代からアメリカを中心としたIT企業の急伸と、異常な株高によるもの
  • バブル崩壊の原因 行き過ぎたブームに対する警戒感

1995年マイクロソフトよりWindows95が発売されたのをきっかけとし、
世の中にインターネットが広く普及するようになりました。

そのことにより通信業の会社の株価はどんどん上がりました。

「ITバブル」を象徴する日本株があります。

それが「ソフトバンク」と「光通信」などの通信株です。

ソフトバンクといえば今や日本を代表するコングロマリッド企業になりましたが、2000年代は通信業を主軸とした企業でした。(今はソフトバンクグループは投資会社としての役割が大きい)

そんなソフトバンク、ITバブルによって実は過去に1株「19万8,000円」をつけたことがあるんです。

1株が約20万円ってすごいですね。

今でいうアメリカのアマゾンやグーグルです。

2000年2月15日、19万8,000円の値をつけたソフトバンクの時価総額は21兆円を超え、トヨタ自動車を抜いて日本一となりましたが、

その後、ITバブルが弾け、ソフトバンクの株価は大暴落。

2002年に時価総額は2700億円台まで激減しました。

また「光通信」という株の方がITバブル「崩壊」という意味合いを強く感じられるかもしれません。

光通信の株価は「24万1,000円」という市場最高値をつけ、

60億円の黒字見通し水準で光通信社長の重田さんは世界5位の富豪にForbsでランクインしたくらいITバブルで儲かりましたが、携帯電話の架空契約にて粉飾決算がバレて同社の中間決算で大幅な赤字を発表。

赤字発表により、株価は20営業日連続ストップ安。

株価は最高値の67分の1まで下落しました。

リーマンショック(2008年-2009年)

さて、その後に起こる大暴落が皆さんもご存知の「リーマンショック」です。

アメリカのサブプライムローン問題を発端とするリーマン・ブラザーズの倒産による株式相場の下落により、日経平均株価は過去最安値をつけることになります。

  • 期間 2008年-2009年
  • 最高値と最安値 12,028円(2008年)/7,054.98円(2009年)
  • リーマンショックの原因 アメリカのサブプライムローン問題により、リーマン・ブラザーズが倒産したこと

日経平均が市場最安値をつけた暴落ということでご存知の人も多い出来事でしょう。

一気に下がった暴落というよりか、半年かけて約46%下落する下落相場となりました。

私も株に興味がなかったころに、「日経平均が市場最安値をつけました」というニュースを見たのを覚えていますが、そのころに株を保有していたらどんな精神にどうなっていただろうと思いますね。

相場の下落に強いと言われる資産

さて、暴落について勉強したところで、共通して言えることは、

下落は予兆なく来る

ということです。

上がっている時に下がることも冷静に考えて取引できるのが一番良いですが、人間そんな頭良くできておりません。

だからこそ普段から下落に備えるのが懸命です。

ということで、下落時に強いと言われる資産について説明していきます。

債券

下落が怖いなら変動しにくい金融商品を買うのが賢明でしょう。

債券を買うのが良いと思います。

  • 為替を関わらせたくなければ日本債券
  • 為替が関わっても良いのであれば外国債券

を購入するのが良いでしょう。

債券投資の詳しい状況はこちらの記事をご覧ください。

【債権について勉強】債券投資は賢い投資方法の1つです こんにちは。元野村證券女性営業マンのフリーランスwebエンジニアNatsumiです。 今日は「資産運用」の話です。 「投資...

連続増配株

もちろん株式なので相場下落の影響は受けますが、連続増配株は相場下落の後の戻りに強いと言われています。

例えば、日本株では「花王」が今年で連続増配29期目になりました。

日本で1番長い企業です。

上記に説明したような株価の下落や景気減速を受けても、29期連続で連続増配するのは本当に素晴らしいです。

その花王ですが、リーマンショック前は3,000円台の株価、その後一時1,800円台までいきましたが、5月10日の終値は「8,430円」です。

いやーすごいですね。

日用品の会社ですので内需株・ディフェンシブ株とも言われ、景気の影響を受けづらい株とも言われています。

下落に備えてできること

個別の投資対象を相場の下落に強いものに変える以外にもできることはあります。

資金の全額を投資しないこと

下落に備えてというよりも投資の基本ではあるのですが

投資できる資金の全てを投資しないこと

というのが挙げられます。

キャッシュポジションを用意しておく

ということですね。

投資においてはどんなことがあっても、キャッシュポジションを用意しておくことは重要です。

それは、

下がった時に買い増しすることができる

からです。

全力で投資していると、下がった時にどうしても買うことができません。

下がっている画面を見るだけですよ。泣

でも、キャッシュポジションさえあれば、本当に買うかはその時決めればいいですし、対策が取れます。

だからこそキャッシュポジションはしっかり確保しましょう。

分散投資をすること

投資対象を分散させる

下落に備えるのであれば、分散投資は効果的です。

「卵は1つのカゴにもるな」

という言葉は聞いたことがありますか?

全部の卵を1つのかごにいれておいて、それがもし落ちてしまった場合全部卵が割れてしまいますよね。

そこから転じて投資対象は分けましょう、ということを伝えるための言葉になりました。

リーマンショックのような大きな下落になれば、全ての投資商品が下がるので貯蓄しておくのが一番いいですが

かといっても全部を1つの投資商品に投資しているよりは、分散投資している方が相場の下落に耐えることができるでしょう。

時間を分散させる

また「時間」を分散させることも効果的です。

「今が一番割安で株価が低い!!」と思うような投資商品があるのであれば、それを1度に買ってしまうのもありかとは思いますが、右肩上がりでずーっと上がっていく株式や投資信託を下がるのもなかなか骨折りです。

そんな時は「時間」を分散してしまえば、相場の下落に一喜一憂する必要がありません。

下がったら安く買えると思えます。

退場しない精神を鍛えること

下落相場においてはこれが一番重要かもしれません。

相場下落に耐えられる精神を持つ

ということです。

下落相場で一番避けたい事項は

相場から退場してしまうこと

です。

損切りをうまく使うことは重要ですが、躍起になって何も考えずに売却してしまうことは避けましょう。

まとめ:相場の大前提は世界は成長し続けるということ

ということで、今日は「過去の下落の歴史から下落に備えてできること」を説明してきました。

大きな下落相場があったものの、どの下落相場も時間はかかりましたが、相場はプラスに戻っています。

というのも、前提として

地球全体は経済成長を緩やかにしている

からだと思います。

株価は景気を先取る指標です。

株価が上がれば景気は良くなると思われているということですし、株価が下がれば景気は悪くなると思われているということです。

この地球全体の経済成長が見込まれる限りは、相場は崩れて戻らないことはないと個人的には考えています。

それでは今日はこれで^^

★証券会社選びはどこが良いのか?
初心者の方は対面証券ではなくネット証券を選ぶと良いと思います。
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