こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。
この記事では「投資の基礎知識」の話をしていきます。
株価指数を毎日チェックすると相場の状況がよくわかるっていうけどいろんな指標がありすぎるよね・・?
日本にも「日経平均」と「TOPIX」「マザーズ」っていろいろあってわからないよ・・・
どんな指数でどれを見ればいいのか教えて!
ニュースなどで日本株式の状況を伝える際に使われる株式指標はいろんな種類があるため結局どの指標を見たらいいのかわからない人も多いと思います。
ということで今日は、
日本の株価指数
について説明していきたいと思います。
- 日本の株価指数について知りたい人
- 相場の状況を知るのにどの指標を見たらいいのか知りたい人
は是非見てくださいね。
日本の株式指数で見るべきは「日経平均」と「TOPIX」
日本の株式指数は日本取引所グループの株価指数ラインナップをみると、以下の通りたくさんの指標があります。

「これだけたくさんの指標があるとどの指数を見たらいいのかわからない!」という人もいるかもしれませんが、みなさんが見た方が良い指数は実は限られています。
それが、
- 日経平均株価
- TOPIX
です。
この2つの指標さえチェックすれば日本の株式相場の状況を全体的に把握することができるので、まず初心者さんはこの2つの指標をチェックするようにしましょう。
さて、それぞれがどのような指標なのか説明していきます。
日経平均株価
日経平均株価とは
東京証券取引所一部に上場する225銘柄を選定し、その株価を使って算出する株価
のことをいいます。
日経平均の変動とは、それら影響力のある企業の株価の変動であるため、結果的に日本の経済のバロメーターとして、日本を代表する株価指標と言われています。
みなさんがよく知っているトヨタ自動車(7203)やソフトバンク・グループ(9984)も日経平均株価に採用されている銘柄です。
「日経225」などと言われることもありますが、その225の由来は日経平均株価の採用銘柄数が225銘柄あることから名付けられています。
業種は
- 技術・・・医薬品/自動車/電子機器など
- 金融・・・銀行/証券など
- 消費・・・水産/食品/小売業など
- 素材・・・鉱業/繊維/化学など
- 資本財・・・建設/機械/輸送用機器
- 運輸・・・鉄道バス/陸運/海運/空運など
と幅広い業種から選ばれています。
対象銘柄は日本経済新聞社が選定し、年に1回の見直しを行っており、銘柄の入れ替えは日本経済の様相を反映すると言われています。
2019年10月には東京ドームが除外され、エムスリーが採用されました。
採用されている全銘柄は日経平均プロフィル・銘柄一覧より、銘柄変更の履歴は日経平均プロフィル・銘柄変更履歴より確認できます。
日経平均株価の算出方法は、基本的には
「225銘柄の株価の合計 ÷ 225 =日経平均株価」
として算出されます。
しかし、この計算式だと株式分割などの株価に影響する行為が起こると正しい数値が出せなくなるため、実際にはこの計算式では計算されておらず、「みなし額面による調整」と「除数の修正」が加えられ、日経平均株価が算出されています。
実際の計算式は
225銘柄の株価の合計 ÷ 24.917 =日経平均株価
となっています。
この計算式は覚えないまでも、「単純に225銘柄の株価の合計を225銘柄で割ったわけではない」修正された株価指数であると覚えておけば良いでしょう。
TOPIX(東証株価指数)
TOPIX(Tokyo Stock Price Index)は
東証市場第一部に上場する内国普通株式全銘柄を対象とする株価指数
です。
こちらは「全銘柄」とある通り、東証市場第一部に上場する内国普通株式全ての銘柄を対象とした指数です。
TOPIXの算出方法は
算出時点の構成銘柄の時価総額(浮動株を反映した時価総額)/基準時価総額×100
です。
1968年1月4日の時価総額を100ポイントとし、現時点の時価総額がどのくらい増減したかを表す時価総額加重方式で算出しています。
68年1月4日の東証時価総額は「23兆6321億円」でしたので、この時価総額と比べて「今の東証時価総額」は「何倍になっているか」をTOPIXを出しています。
日経平均とTOPIXって何が違うの?
ここまで日経平均とTOPIXの概要を見てきましたが、それぞれの違いをまとめました。
日経平均株価 | TOPIX(東証株価指数) | |
対象 | 東証第1部 | 東証第1部 |
採用銘柄数 | 225銘柄 | 全銘柄(2,160銘柄) |
変動の影響を受けやすい株 | 外需株 値がさ株 | 内需株 時価総額の大きい株 |
2つの指数ともに「東証第1部」の銘柄を参照しているものの、採用銘柄が225銘柄と全2,160銘柄と異なるのが大きな違いです。
日経平均株価は225銘柄と抽出されて算出されているため、1社の株価に大きく影響受けますが、TOPIXは1、2銘柄が動いたくらいでは指数全体に影響を及ぼすことはありません。
また、日経平均株価を構成している銘柄の中でも大きく影響を及ぼすのが、海外の景気や為替変動に左右されやすい「ハイテク関連株」や「輸出関連株」といわれ、これらの銘柄の動きによって、日経平均株価は大きく指数が動くことがあるため外需関連株の動きを知るのには、日経平均株価が適しているとされています。
逆に、TOPIXは時価総額の大きな銀行株や証券株など内需関連株の影響を受けやすいとされています。
NT倍率
この日経平均株価とTOPIXの両指数の相対的な強さを判断するために、NT倍率という指数があります。
日経平均株価÷TOPIX(東証株価指数)
で求めることができる指数です。
この倍率が上昇しているときは日経平均株価の上昇率がTOPIXの株価の上昇率より高いことがわかり、逆にこの倍率が下落しているときは日経平均株価の下落率が、TOPIXの下落率より高いと判断することが出来ます。
まとめ
ということで、今日は「日経平均株価とTOPIX」の概要と特徴について説明してきました。
両方とも日本の株式市場の状況を見るためには欠かせない指標ですので必ずチェックするようにしましょう。
それでは今日はこれで。