こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。
今日は、「資産運用」の話題です。
昨今「老後2,000万円問題」という話題が注目されていますね。
退職後、夫が95才、妻が90才まで生きるとしたら「年金をもらっても、追加で夫婦で2,000万円必要である」という試算の報告書が金融庁から提出された(政府は受け取りませんでしたが笑)という問題ですが、この話題には驚かれた方も多いと思います。
しかし、私たち20-30代の働き世代は年金の支給がどんどん減ることが予想されていますから、驚いて文句を言っても仕方ありません。
できることは、そのように決定する与党に投票しないで政権を交代させるか、自分たちで工夫をして老後の資産を増やすしかないのです。
そして、1つみなさんに申し上げたいのは、「老後2,000万円」という数字については、1つの例を金融庁が示しただけだ、ということです。
先ほども伝えた通り、この試算は、
退職後、30年、夫婦で生活する場合
を前提としています。
つまり、
あなたの場合が上記の通りであるかは、個別に違ってくる
のです。
こういうと、こんな質問が聞こえてきそうです。
そんな質問には、
ということで、
今日は
ライフプランシミュレーションを個人で試算やり方
を紹介していきたいと思います。
- 「老後2,000万円問題」を自分に置き換えて考えてみたい
- 「親のためにシミュレーションしてあげたい」
という人はぜひ読んでくださいね。
ライフプランシミュレーションとは?
まず、ライフプランシミュレーションとはどのようなものをいうのでしょうか。
ライフプランシミュレーションとは、
各金融機関が提供するさまざまなライフイベントや一生にかかるお金の収支を把握するためのシステム
です。
証券会社や銀行などの店頭に行けば、シミュレーションを実際にしてくれるところが多いので、自分でパソコンを操作してやるのは面倒という人は、金融機関に行かれたら良いと思いますが、実はインターネットでも提供されているところがあります。
今日は「スルガ銀行のライフプランニングシミュレーション」を使って、実際にどんなことができるのか見ていきたいと思います。
ライフプランシミュレーションの使い方

スルガ銀行のライフプランシミュレーションでは2つのタイプのシミュレーションが提供されています。
とりあえず簡単に、自分の「支出と収入の比較」がしたい方や、「貯蓄残高の推移」が知りたい人は、「簡易シミュレーション」を使うと良いでしょう。
細かく設定して、自分の「支出と収入の比較」がしたい方や、「貯蓄残高の推移」が知りたい人は、「詳細シミュレーション」を使うと良いでしょう。
今回、この記事でのシミュレーションの条件は以下の通りです。
- 20歳男性会社員
- 年収500万円
- 退職一時金800万円
- 独身
簡易シミュレーションの使い方

さきほどの条件を入力します。

簡易シミュレーションの場合は、自分のライフスタイルを選び、結果が表示されるようになっています。
例えば、「倹約」のライフスタイルを選んだ場合は

以上のように表示され、「収入で支出を賄う生活ができる」という結果になりました。
また、他の項目を表示させると

30才の年は年間収支がマイナスになっていることがわかりますね。
これは300万円の車の購入をしているために支出一時的に増えているからです。
車の購入などのイベントは、簡易シミュレーションの場合は勝手に設定されているので、
消すことができませんので注意してください。

31才の年は車の購入などの一時的な支出がなくなったために、年間収支はプラスとなっています。
こんなふうに、値を入力するだけで、自分の「年間の収入と支出の把握」が簡単にできてしまいます。

また、貯蓄残高推移グラフでは、「貯蓄がどのように溜まっていくか」も可視化して確認することができます。
さて、次に「標準」のライフスタイルを選択した場合の、「収入と支出の比較」を見てみると、

世帯主の現在年齢から平均寿命までの世帯収支累計が「マイナス」になってしまいました!
つまり、
- 30歳男性会社員
- 年収500万円
- 退職一時金800万円
- 独身
という条件の人が、
10年に1度300万円の車を買い替えるというライフイベントを行い、さらに、月3万の娯楽費・24万円の生活費という支出を行っていると、「赤字」の生活を送ることになると言うことがわかりました。
ちなみに、「倹約」の設定だと、月1.6万円の娯楽費・8万円の生活費で設定されています。
シミュレーションの条件を比べることでどこの費用を減らすのが良いか
考えることも可能になります。
詳細シミュレーションの使い方
詳細シミュレーションでは、先ほどは設定を変えることができなかった「車の購入」のイベントの時期設定や「貯蓄の設定」など、様々な項目を細かく設定することができます。
今回は
- 30歳男性会社員
- 年収500万円
- 退職一時金800万円
- 独身
という条件は変えずに、
- 貯蓄残高がすでに200万円ある
- 毎月3万円の積立とボーナス時に30万の貯蓄をする
という条件を追加し、「生活費10万円」にして、シミュレーションをしてみました。(住宅費などは変えていません)

結果は以下の通りになりました。

このような条件で試算すると、65歳で退職する時の貯蓄は、

「6,000万円」を超える見込みです。
これなら老後働くなっても十分な貯蓄があると言えるでしょう。
今回は「独身」の設定でシミュレーションしているために
- お子様の教育費
- 夫婦の結婚式
などのお金がかかると言われるライフイベントに費用がかかっていないことも、十分な貯蓄の試算が出たことにつながっていると思います。
人それぞれにライフイベントやライフスタイルも変わってきますから、ぜひ自分の場合で1度試算を出してみることをオススメします。
このシミュレーションではインフレ率は加味されていません。
今後日本がインフレになれば必要になってくるお金は、現在言われている2,000万円よりも増えますのでご注意ください。
まとめ:ライフプランシミュレーションをやってみよう!
というわけで今日は、「ライフプランシミュレーションを個人で試算する方法」について説明してきました。
自分の「収入や支出」について可視化するといろんなことがわかると思います。
ぜひ、自分の場合を試算してみると良いと思います。
それでは今日はこれで^^