こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーランスwebエンジニアのNatsumiです。
今日は「資産運用」の話です。
これまで、
- 株式の選び方
- 投資信託の種類
- 各指標の見方
など記事にしてきましたが
今日はより証券会社の仕事に近づいた内容で資産運用の方法を紹介したいと思います。
例えば、あなたが
「仮に500万円の資金を投資したい」
と思って証券会社の窓口に相談に行った、と仮定した時に
- 証券会社の人はどのように話を進めていくのか
- 証券会社の人はどんな情報を知りたいのか
- 最終的にどのような提案をするのか
をお話ししたいと思います。
とよく聞かれますが、この記事で具体的にどのようなことをやっているのか説明します。
これからまとまったお金を投資したい人や証券会社で仕事をしたいと思っている人のためになれば嬉しいです^^
それでは、いきましょう。
Contents
証券会社の話の進め方
証券会社にいくと、以下のように話を進めることが多いと思います。
- 現状の確認
- 今後どうしたいのか確認
- 投資への考え方の確認
- 具体的な提案
①現状の確認
現状の確認ということで、具体的に以下のようなことを証券会社の人は確認します。
- 今回投資したいと考えている額
- 総資産額
- 現在のキャッシュフロー
この3つです。
①の今回投資したいと考えている額は、明確に決定している人もいれば決定していない人もいます。
決まってなくても大丈夫な事項でもあります。
証券会社の人と相談して決める人の方が多いかもしれません。
②の総資産については結構教えてくれないお客様がいるのですが、証券会社の人間が一番知りたい内容です。
なぜなら投資するにあたって
①投資する資産➗②総資産=総資産に対する投資の割合
が一番重要だからです。
仮に、500万円投資したいとして、総資産が
- 1000万円の場合
- 5000万円の場合
では、証券会社からの提案の内容が変わります。
なぜなら
- は投資資産の割合が50%
- は投資資産の割合が10%
となり
投資資産に対するリスクの取り方を変えなければならないから
です。


①の人がもし投資額500万円全て損した場合手元に残る資金は500万円ですが、②の人がもし投資額500万円全て損した場合手元に残る資金は4,500万円です。
①の人は②の人と同じようなリスク内容の投資資産を持ってはいけない
ということになります。
それを判断するのが①と②の情報なのです。
よく総資産内容を証券会社の人に伝えたくないという人がいますが、可能ならば教えた方がいい情報なのです。
さきほど言った①については割合が決めれれば逆算することができるので、決めてなくても大丈夫だと言いました。
そして、③も重要な情報です。
投資に対する考え方を教えてもらう必要があります。
例えば、
- 100万円投資して一時でも5万円減るのも嫌な人
- 100万円投資して20万円減る時があってもいいから50万以上の利益を狙いたい人
①の人と②の人が同じリスクの商品を持ってはいけないのはお分かりでしょうか?
②の人たちが望むような金融商品は、例えば、日本株式の中でも「新興株式・仕手株」です。
しかし①の考えの人がこのような投資商品を持ったら毎日精神が持たないと思います。
であるならは①の人は「バリュー投資にあうような日本株やインデックス投資」をするべきです。
このような判断をするために、証券会社では以上の3つの情報をお客様にお伺いします。
②今後投資する資金をどうしたいのか確認
つぎに確認するのが「資金を今後どうしたいか」です。
例えば、
- 500万円の資金を20年で倍にしたい
- 500万円の資金を10年で倍にしたい
という意向でも、選ぶ商品をそれぞれに変えなければならないことはご理解いただけるでしょう。
①の場合であれば、「複利で4%以上で運用できれば、20年で倍」にすることができますが、②の場合ですと、「複利で8%以上の運用をしなければ10年で倍」にすることはできません。
「4%」の運用と「8%」の運用にはかなり大きな差があり、リスクの取り方も大きく違います。
例えば、4%の運用となると「米ドルの劣後債などでの運用」が挙げられますが、
(楽天証券 債券情報より)
8%の運用となると「ブラジルレアル建て債券やトルコリラ建て債券での運用」が必要になります。
(楽天証券 債券情報より)
米ドルの値動きやブラジルレアル・トルコリラの値動きを比べれば、いかに後者の運用のリスクが高いかお分かりいただけると思います。
このようにリスクの取り方が変わるため、
○年後に○○万円になるように運用したい
というビジョンを共有する必要があります。
③キャッシュフローを確認する
いわゆる、毎月の収入と支出を確認します。
すでに退職している方などは年金になりますし、すでに多額の資産がある人はあまり確認しないこともありますが
- 積立投資をしたい
- iDeCoを始めたい
- NISAを始めたい
というご相談の方には聞くことが多いかもしれません。
積立投資の場合、毎月無理をしてまで積立する必要はありませんので、「毎月どれくらい投資に回すのか」考える際にキャッシュフローは重要になります。
実際の提案内容を見てみよう
さて、上記の3つの情報から
- 実際に投資するといいと思われる金額
- ポートフォリオ
- 個別の投資商品
を決めていきます。
今回は仮に500万円を投資することにしたとして、
- 27才・リスクを取って資産をできる限り増やしたい
- 40才・年間4%以上の収入を期待したい
- 60才・安定してインフレに対応できる運用をしたい
3パターンに分けて投資のポートフォリオを考えていきたいと思います。
①27才・リスクを取って資産をできる限り増やしたい
「若くてリスクを最大に取ってできる限り資産を増やしたい」ということであれば、わたしなら
「日本株・仕手株への投資」
をすると思います。
具体的には「日本株・仕手株へ資産を3分割」して投資します。
今であれば、バイオ株や5G関連株、改元関連株などのテーマ株の中から3銘柄選んで、150万ずつ買います。
50万円はナンピン買いするときのために現金で取っておきます。

- 1割以上の利益が出たら売ること
- 1割の損失が出たら損切りをすること
を条件にして運用していくと思います。
②40才・年間4%以上の収入を期待したい
株ほどのリスクは取りたくないけど、4%以上の収入が欲しいということであれば
米ドルの劣後債を購入する
と思います。
分けるのは面倒ですので500万円で劣後債を買いましょう。
③60才・安定してインフレに対応できる運用をしたい
今後どれくらいインフレするかにもよりますが2%だと仮定すると
日本債券と米ドル債券を半分ずつ持つ
今であれば米ドル債券は2-3%の利率がつくと思います。
日本円建て債券の方が0.5%あればいい方で、めちゃくちゃいい利率で1%の利率のものもあると思います。
それを組み合わせて持つことで、リスクを分散しながらある程度の利率を得ることができると思います。
まとめ:資産配分は人それぞれ
ということで、今日は「証券会社の具体的な仕事内容や提案内容の具体的な例」を紹介してきました。
お客様の志向や商品の特徴によって、色々な商品から証券会社の人は商品を紹介してくれていることが理解いただけたでしょうか?
今日載せた例は投資方法の一例にすぎませんので、くれぐれも投資は自己判断・自己責任でお願いしますね。
それでは今日はこれで^^
★証券会社選びはどこが良いのか?
初心者の方は対面証券ではなくネット証券を選ぶと良いと思います。
ネット証券業界1位は SBI証券 です。