こんにちは。
年間100冊以上の本を読むファイナンシャルアドバイザーのNatsumiです。
今日は「読書レビュー」です。
みなさんは
「地頭力」
という言葉の意味をご存知ですか?
インターネットでなんでも調べられるようになった今求められている知的能力が、
まさにこの
「地頭力」
なのです。
「地頭力」とは「考えるための基礎」となる力です。
そこで今日は「地頭力を鍛える」という本を紹介します。
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ということで今日は
「地頭力を鍛える」の本の内容
を紹介します。
- 考えるための基礎を知りたい人
な人はぜひ読んでくださいね。
Contents
なんでも調べれば分かるようになった今求められる力は「地頭力」
インターネットの発達により、現代は調べればなんでも分かるようになりました。
このことによって生まれた弊害が
コピペ思考
です。
一昔前に、卒論やレポートをコピーアンドペーストだけで作ることが問題になったことがありますが
まさに、調べれば論文やネットの情報が簡単に出てくるので、
それっぽいレポートを簡単に作れるようになってしまったのです。
しかし、そのことによって二極化が生まれることになりました。
それは
考える能力が退化した人/地頭力のある人
の二極化です。
昔は「デバイス」いわゆる携帯やパソコンなどの調べる手段を持っているか/持っていないかで、
情報を持つもの/情報を持たないものの二極化
つまり「デジタルデバイド」が生まれていたわけですが
今日は、「デバイス」はみんな持っているのが大前提で、
その情報を選別して付加価値をつけることができる人/できない人の二極化
つまり、「ジアタマデバイド」が起こっているのです。
上記に書いた通り、
今はだれでも「情報にアクセスすることができる」ため、
情報をすでに持っていること=知識があることはさほど重要ではなくなったということです。
逆に、溢れる情報を元に、「新しいものを作り出すことができる力=考える力」の方が重要になったのです。
このようにして、「地頭力がある人」が貴重とされいろんな仕事や機会を得ていく。
「地頭力がない人」はパソコンができることと同じことができるだけなので仕事を奪われていくと予測しています。
この本は2007年に書かれていますので、10年前から今言われているようなことを予測している人はいたわけですね。
「地頭力」はフェルミ推定によって鍛えることができる
冒頭、「地頭力」の意味を知っていますか?と質問しましたが
よく地頭力と聞いて連想される意味は
「生まれ持った頭の良さ」
と思う人もいるでしょう。
しかし、今回この本での「地頭力」の定義は
「考えるための基礎となる力/答えのない問題を解いていく力」
と定義されています。
思考能力
ということもできます。
だからこそ、
生まれ持った頭の良さは後天的に変えることはできませんが、
「考えるための基礎となる力」であるならば、
ある訓練をすることで、地頭力を鍛えることができるのです。
その「ある訓練」というのが
フェルミ推定
です。
フェルミ推定は答えの正確さよりプロセスに重点が置かれる
フェルミ推定とは、
なんらかの推定ロジックにより、
ある数量について短時間で概数を求める方法
のことをいいます。
たとえばこんな例題です。
「日本全国に設置されている電柱の数は何本でしょうか?」
「世界中で1日に食べられるピザは何枚か?」
皆さんはこの例題の答えをうやって導きだしますか?
ちなみに、ここで重要なのは
「答えの正確さより考えるプロセス」
です。
たとえば、このフェルミ推定の例題は、よく外資コンサルの会社の採用面接などで用いられます。
なぜかというと、
フェルミ推定は問題解決の縮図であり、簡単に作成できて内容も身近であることから、
地頭力を試したり鍛えたりするツールとして非常に有用
なのです。
そして、コンサルティング会社の扱う問題は
答えが1つではないので、答えがあっているという正確さよりも、
答えを自分で見つけ出すことができるか、
というプロセスの方が採用におけて重要視されるために、フェルミ推定の課題が行われるのです。
フェルミ推定によっていかに地頭力を鍛えるか
では、先ほどの電柱例題をどのように考えればいいのか一緒に見ていきましょう。
考えるべきことは以下の4点です。
- アプローチ設定→どのようにすれば電柱の数が算出できるかきめる
- モデル分解→市街地と山間部を分ける/単位面積当たりの本数と総面積を知る
- 計算実行→上記の情報を掛け算する
- 現実性検証→上記のやったことがあっているかチェックする
このようにすることで合っているかどうかは別にして、
ある程度の本数を予想することはできたのではないでしょうか?
ちなみにネットで調べたところ日本の電柱の数は、「34,071,436本」(2017年時点)だそうです。
「地頭力」を構成する3つの思考力
地頭力とは以下の3つの思考力により構成されています。
- 「結論から考える」仮説思考力
- 「全体から考える」フレームワーク思考力
- 「単純に考える」抽象化思考力
の3つです。
仮説思考力
仮説思考とは、
- 今ある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、
- 常にそれを最終目的地として強く意識して、
- 情報の精度を和えながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る思考パターン
のことです。
ここで重要なことは
- どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢
- 前提条件を設定して先に進む力
- 時間を決めてとにかく結論を出す力
です。
私たちの周りの課題は、ビジネスであれ日常生活であれ、
限られた条件で最適解を出すことを求められています。
そのためにはこの「仮説思考力」が重要となります。
「仮説思考力」とは逆算して終わりから考えることです。
終わりから考えることで「最も効率な方法」を選ぶことができます。
「終わり」から考えることで「できること」からではなく「やるべきこと」からやることになり
目標達成のための、現状とのギャップを抽出し、それを埋めるための方策を考えることができます。
フレームワーク思考力
フレームワーク思考力とは
- 対象とする課題の全体像を高いところから俯瞰する全体俯瞰力
- 捉えた全体像を最適な切り口で切断し、断面をさらに分解する分解力
の2つに分けることができます。
フレームワーク思考力が重要となる理由は
「全ての人はここに思考の癖を持っているため、そのくせを取り払う必要があるから」
です。
そのようにすることで
- コミュニケーションを効率的に進める
- ゼロベースで斬新な発想を生み出す
ことができます。
抽象化思考力
抽象化思考力とは
対象の最大の特徴を抽出して、
「単純化」「モデル化」した後に
一般解を導きだして、
それを再び具体化して個別解を導く思考パターン
のことです。
抽象化思考を使うことで「限られた知識の応用範囲を飛躍的に広げる」ことができます。
地頭力をさらに高めるには?
というわけで、地頭力の構成要素と考え方についてまとめてきましたが
最後に「さらに地頭力を鍛えるための方法」をまとめておきます。
地頭力を鍛えるのにオススメの方法は、
「3分間事業シミュレーション」をすることです。
通勤電車の中や街を歩きながら、自分で問題を作成して訓練するのをおすすめします。
たとえば、何かの商品やサービスのアイデアが浮かんだときに、
「果たしてこれを何人の人が買っていくら儲かるだろう?」
ということを考えるのです。
そうすることで物事を考えるための手段を増やすこともできますし、数字に強くなることもできます。
まとめ:地頭力を磨いて付加価値を作ろう
ということで
今日は、「地頭力を磨く」ということについてまとめてきました。
現代は「答え」を見つけることに価値はないのです。
「考え方」を磨いて、付加価値を生み出せるようになりましょう。
それでは今日はこれで^^
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