企業分析

TRIPLE-1の企業分析【日本のユニコーン企業の強み・ビジネスモデルを徹底解説】

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。

この記事では「企業分析」をしていきます。

ツナモンスター

ユニコーン企業はいつでも注目される的だけど、日本にも数社あるみたいだね!
「ブロックチェーン」に関わる技術を開発している会社とか??
どんな技術や強みを持っている会社なんだろう??
詳しく教えて!!!

国内唯一のブロックチェーン技術開発会社として、マイニングのみならず未来のブロックチェーン技術に新しい風を吹かせるマイニング専用チップ「KAMIKAZE」を作るTRIPLEー1。

今日は、

TRIPLE-1

の企業分析をし、

  • TRIPLE-1がどんなことをやっているのか
  • TRIPLE-1の強みはなんなのか
  • TRIPLE-1の今後の戦略

を明らかにしたいと思います。

TRIPLE-1ってどんな会社?

TRIPLE-1は

国内唯一のブロックチェーン技術開発会社

です。

マイニングのみならず未来のブロックチェーン技術に新しい風を吹かせるマイニング専用チップ「KAMIKAZE」を作っています。

従来マイニングは膨大な電力を消費することが課題ですが、「KAMIKAZE」は電力効率を上げることで、従来のチップと同サイズながら消費電力を50%以上抑えるため、エネルギー資源の保全にも貢献する技術として注目されています。

このような技術力や成長力もあり、STARTUP BPが毎月発表する「国内スタートアップ想定時価総額ランキング 最新版(2020年6月1日時点)では、国内6番目に時価総額の大きい1,032億円をつけています。

AIチップ開発市場について

数年前からビットコインなどの仮想通貨の台頭により、「マイニング」や「ASIC」という言葉を聞く機会が多くなりましたね。

マイニングとは「新たなブロックを生成し、その報酬として仮想通貨を手に入れる行為」のことです。

2019年では10分に1個生成される1ブロックごとに12.5BTCという高額な報酬が受け取れるため、世界中のマイナーが競ってマイニング作業行なっています。 

マイニングでは膨大な計算を高速に行うための高性能なパソコンを準備し、専用のソフトをダウンロードしてうまく稼働するように調整しなければなりません。

CPU(中央演算処理装置)の能力で簡単にマイニングの報酬を得られた時期がありましたが、GPU(グラフィックボード)の方がよりマイニングの計算を得意とすることがわかり、多くのマイナーがGPUを別途購入してマイニングに参加しました。

しかし、中国のマイニング企業BITMAIN社がマイニングに特化した集積回路であるASICを発売すると、多くの企業が予算を使って高額なASICでビットコインのマイニングを開始。

CPUよりもマイニングの計算に優れていたGPUを持ってしてもASICの処理能力には追いつかず、ビットコインのマイニングは高価なASIC抜きには成り立たなくなりました。

そのため、マイニング市場においてBITMAIN社の16nmプロセスが市場全体の約 87%以上を占めています。

この寡占状態に新たな技術を投入したのが「TRIPLE-1の『KAMIKAZE』」です。

TRIPLE-1の事業内容・強み

7nmプロセスであるKAMIKAZEはその

  • 小ささ
  • 処理能力の高さ
  • 消費電力の少なさ

という従来のマイニングでデメリットとされている要素を解消したことで注目されています。

16nm ASIC チップ搭載の主流マイニングマシン「KAMIKAZE」 性能:高ハッシュパワー性能
Hashrate(ハッシュレート)14.5 TH / s ± 10%33.0 TH / s ± 5%(※ノーマル時)
Power Consumption(消費電力)1,350 W ± 10% 2,000 W  ± 5%
Power Efficiency(電力効率)0.093 W / GH ± 7%0.061 W / GH ± 5%

世界最先端7nmASIC チップ(台湾・TSMC 社製)を搭載したマイニングマシン「KAMIKAZE」は、16nmASICチップが搭載された主流マイニングマシンのハッシュレート値と同数値でありながら、消費電力値を約50%近くの大幅な削減に成功しました。

また、2020年2月には「KAMIKAZE II」を発表し、「ASIC Boost」と呼ぶ同社の新アルゴリズムを実装することで、「KAMIKAZE」に比べてマイニング性能を大幅に向上させたそうです。

(KAMIKAZEⅡ:TRIPLE-1ホームページより)
暗号通貨マイニング用国産ASIC、第2弾製品をTRIPLE-1が発表:日経X-TECHより)

TRIPLE-1の今後の戦略

TRIPLE-1は、最先端の5nmプロセスを用いたディープラーニング専用AIプロセッサー「GOKU」を開発中です。

5nmプロセスでの製造を予定しており、2021年の量産開始を目指しています

12nmプロセスの既存品に比べて、GOKUは10倍の電力効率だそうです。

データセンターでの電力消費は、2030年までに全世界電力量の10%を占めるまでに増大するとの予測もあり、ディープラーニング向けAIプロセッサにはおびただしい膨大なデータ量を学習処理するための高い「演算能力」だけでなく、エネルギー保全とコスト削減の観点から「消費電力」に対するシビアな視点が今後より一層重要となると言われており、「GOKU」はその担い手となるはずです。

まとめ

ということで今日は「TRIPLE-1」の企業分析を行ってきました。

ブロックチェーンの技術の開発といえば中国というイメージがありましたが、この企業の技術がこれからどんどん使われていくことが楽しみですね。

それでは今日はこれで。

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