企業分析

【Tencent /テンセント企業分析】MITテクノロジーレビューが選ぶ「賢い会社50」トップ10企業の事業について調べました⑧

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。

先週から

MITテクノロジーレビューが選ぶ「賢い会社50」トップ10企業の企業分析

の連載を始めました。

最もスマートな会社のテクノロジーとビジネスモデル、事業内容

を今日も解説していきたいと思います。

今日は

ランキング8位・Tencent /テンセントの企業分析

をしていきたいと思います。

革新的なテクノロジーやビジネスモデルを持つ企業トップ10

トップ10の企業名と事業内容は以下の通りです。

 

企業名 事業内容
1 NVIDIA (米) 半導体の製造開発
2 Space X (米) ロケット開発
3 Amazon (米) EC・クラウドサービスの提供
4 23andMe (米) 遺伝子検査の実施・レポート販売
5 Alphabet (米) 検索エンジン・クラウドコンピューティング
6 iFlytek (中) 音声認識システムの開発
7 Kite Pharma (米) バイオ医薬品の研究開発
8 Tencent (中) メッセージアプリ・オンラインゲーム開発
9 Regeneron (米) バイオ医薬品の研究開発
10 Spark Therapeutics (米) バイオ医薬品の研究開発

 

Tencent /テンセント/騰訊

テンセントってどんな会社?

テンセントは「メッセージアプリ・オンラインゲーム開発」をしている企業です。

1998年に馬化騰(ジャックマー)により設立

されました。

日本ではまだあまり知られていない会社ではありますが、

テンセントは今や、ゲームの売上高でソニーやマイクロソフトを上回って世界トップの企業です。

テンセントが提供しているゲームやサービスは

  • ウィーチャット
  • リーグ・オブ・レジェンド
  • Honor of Kings

などが挙げられます。

「ウィーチャット(微信)」という言葉なら聞いたことがある人もいるかもしれません。

世界のゲーム市場

世界のゲーム市場は毎年成長し続けています。


Global games market report:newzooより)

また、テンセントは中国のゲーム市場の半分以上のシェアを獲得しています。

テンセントの事業内容と強み

現在のテンセントの主要事業2分野は以下の通りです。

  1. ウィーチャットを主としたSNS事業
  2. ゲーム事業


2019 First Quarter Results Presentation:Tencentより)

ウィーチャットの去年の月刊アクティブユーザーは「10億8250万人」となりました。

中国の人口は「13.86億人」なので、約80%の人が利用していることとなります。

また、日本でよく使われている「LINE」の月間アクティブユーザーは「約8,000万人」なので

ウィーチャットの利用者の多さにはびっくりしてしまいますね。

中国人の暮らしのあらゆる面に関わるウィーチャットは、SNS機能のみならず、モバイル決済やゲーム、動画共有等の多彩な機能を提供しています。

また、テンセントはこの大きな市場をマネタイズするために
以下のような方法を使っています。

テンセントのマネタイズ方法も、まさにこうした“賑わい”を利用した課金サービスで、同社ではこれをVAS(Value Added Service: 付加価値サービス)と定義しています。具体的なVASは、図3に示すように、QQにおいてはメールボックスの拡張、友達の最大人数を拡張できるQQ VIP会員、プレミアムコンテンツにアクセスできるQzone VIP、そして、同社のもう一つの事業の柱であるオンラインゲーム(ACG:カジュアルゲーム、MMOG:大規模マルチプレイヤーオンラインゲーム)です。

 

ゲーム事業においては、

2004年、自社での最初のカジュアルゲーム(簡単な操作だけで短い間に楽しめるゲーム)QQ堂をリリース後、2006年にはQQ音速、2007年にはQQ三国とQQの拡大のタイミングで次々とゲームをリリースしました。そして、自社開発のみならず他社開発のゲームを、“賑わい”を活かして、自社のコミュニケーションプラットフォームで展開するライセンス方式も展開しています。

中国のゲーム市場ではモバイルが急速に拡大し、2016年にはPCを追い抜く勢いです。いうまでもなく、こうしたモバイルゲーム市場の拡大は、モバイルユーザーの大半をおさえているテンセントにとっては追い風であり、この“賑わい”を活かして、さらなるゲームの自社開発・ライセンス、ゲーム・アイテム課金の拡大が見込めます

とテンセントにとっては追い風になる要素ばかりです。

また、中国では最近、専用アプリをダウンロードすることなくWeChat内でプレイできるミニゲームが主流になりつつあります。

強いソーシャル要素を持つ傾向にあり、プレイが簡単なこうしたゲームは、Douyin(TikTokの中国バージョン)を含め、ユーザーをひきつけています。

さて、

QQ、QZone、WeChatのコミュニケーションプラットフォームを軸に、付加価値サービスとしてゲーム・コンテンツを提供してきたテンセントですが、

現在力を入れている分野として「金融・融資分野」が挙げられます。

みなさんも

WeChat Pay/微信支付

という言葉は聞いたことがあるでしょう。


(wechatpay公式サイトより)

ウィーチャットユーザーは銀行からおカネをWeChat Paymentに入金し、
それを映画代金、ゲームのポイント、クレジットカードの支払、ECサイトの支払いへと使うことができます。

WeChat Paymentではテンセントが15%出資する中国第2のECモール「京東商城(JD.com)」での導入にくわえて、モバイル決済が基本となっています。

驚くべきはその使い勝手です。たとえば飲食店で割り勘をするときは、相手先と金額を指定するだけで簡単に支払いが完了します。交通機関でも利用でき、日本でいうSuicaやWAONよりも圧倒的に対応できる場所が多いという印象です。

中国では「財布を持ち歩く人がいなくなった」という声が出るくらい
スマホ決済が浸透しました。

「WeChat Pay」はその一役を担ったアプリなのです。

テンセントの今後の戦略

テンセントはゲーム事業において新たなサービスを提供し始めました。

クラウドゲーミングサービス

です。

ハードウェアを所有しなくても人気のゲームを遊べるというのは、数年前ははるか遠い夢だったが
インターネットの高速化と間もなく展開される5Gネットワークのおかげで、それが現実のものとなろうとしています。

Tencentでは「Start」という名前で提供されています。


“Start”: China’s Cloud Gaming Platform from Tencentより)

他社では、「GoogleのStadiaや、MicrosoftのxCloud」が提供されています。

また、先ほど「金融・融資分野」について力を入れていると話しました。

「WeChat Pay」は決済機能を提供することで手数料を徴収していますが、

将来的にはマイクロローンなどの融資の機能も追加することも視野に入れています。

決済・融資のFinTechまでテンセントのプラットフォームで完結

するということです。

テンセントはこの分野でのサービスが拡張することで以下の通り収益が伸びると予測しています。


2019 First Quarter Corporate Overview:Tencentより)

すでに「オンライン広告」よりも収益を上げており
今後「金融・融資」分野はテンセントの収益源の主軸の1つとなるかもしれません。

テンセントの株価について

テンセントは「香港証券取引所」に上場しています。
よってSBI証券にて取引が可能です。

2008年には香港ハンセン株価指数の構成銘柄になっていますので
比較的初心者でも安心して取引できる銘柄かと思います。

まとめ:テンセントの成長

ということで
今日は「テンセント」の企業分析をしてきました。

「金融・融資分野」はこれからどんどん伸びそうな分野なので
これからもテンセントの成長は期待ができそうですね。

ちなみに、中国の成長の背景や中国政府の今後の政策については
「チャイナイノベーション」という本がおすすめです。

例もたくさんありとってもわかりやすかったです。

ぜひ読んでみてください。

それでは今日はこれで^^

★証券会社選びはどこが良いのか?
初心者の方は対面証券ではなくネット証券を選ぶと良いと思います。
ネット証券業界1位は SBI証券 です。