企業分析

Tencent /テンセントの企業分析【MITテクノロジーレビュー賢い会社50企業の強み・ビジネスモデルを徹底解説】

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。

ツナモンスター
ツナモンスター
最近街中で「WeChat Pay」っていう文字を見るようになったよね。
中国の企業らしいけど、中国はスマホ決済の先駆けの国だよね。
この支払い方式を提供している会社はゲーム市場でトップの会社らしいけど、
どんな戦略と強みがある企業なんだろう?
詳しく教えて!

世界で1億人以上がプレイする人気PCゲームを運営する「Tencent」

今日は、

中国・Tencent/テンセント

の企業分析をし、

  • Tencentの事業内容
  • Tencentの強み
  • Tencentの今後の戦略

を明らかにしたいと思います。

Tencent/テンセントってどんな会社?

Tencent

メッセージアプリ・オンラインゲーム開発

をしている企業です。


Tencent公式サイトより)

1998年に馬化騰(ジャックマー)により設立されました。

日本ではまだあまり知られていない会社ではありますが、

Tencentは今や、

ゲームの売上高でソニーやマイクロソフトを上回って世界トップの企業

です。

Tencentが提供しているサービスやゲームは

  • QQ
  • QZone
  • WeChat
  • WeChat Pay
  • リーグ・オブ・レジェンド
  • Honor of Kings

などが挙げられます。

世の中ではスマホ決済導入の流れもあり、「WeChat Pay」という文字を街中で見たことがある人もいるかもしれません。

同社が提供するメッセージアプリ「WeChat」の月次アクティブユーザー数は2019年3月末時点で11億1200万人と、その影響力は計り知れません。

ゆえに、彼らが持つ技術力と影響力から、MITテクノロジーレビューの選ぶ「賢い会社50」にランクインしています。

企業名 事業内容
1 NVIDIA (米) 半導体の製造開発
2 Space X (米) ロケット開発
3 Amazon (米) EC・クラウドサービスの提供
4 23andMe (米) 遺伝子検査の実施・レポート販売
5 Alphabet (米) 検索エンジン・クラウドコンピューティング
6 iFlytek (中) 音声認識システムの開発
7 Kite Pharma (米) バイオ医薬品の研究開発
8 Tencent (中) メッセージアプリ・オンラインゲーム開発
9 Regeneron (米) バイオ医薬品の研究開発
10 Spark Therapeutics (米) バイオ医薬品の研究開発

世界のゲーム市場

世界のゲーム市場は毎年成長し続けています。


Global games market report:newzooより)

また、Tencentは中国のゲーム市場の半分以上のシェアを獲得しています。

Tencentの事業内容と強み

Tencentの主要事業2分野は以下の通りです。

  1. WeChatを主としたSNS事業
  2. ゲーム事業


2019 First Quarter Results Presentation:Tencentより)

WeChatの去年の月刊アクティブユーザーは「11億人」を超えており、
中国の人口は「13.86億人」なので、約80%の人が利用していることとなります。

日本でよく使われている「LINE」の月間アクティブユーザーは「約8,000万人」なので、WeChatの利用者の多さにはびっくりしてしまいますね。

中国人の暮らしのあらゆる面に関わるWeChatは、

SNS機能のみならず、モバイル決済やゲーム、動画共有等の多彩な機能

を提供しています。

また、Tencentはこの大きな市場をマネタイズするために、以下のような方法を使っています。

テンセントのマネタイズ方法も、まさにこうした“賑わい”を利用した課金サービスで、同社ではこれをVAS(Value Added Service: 付加価値サービス)と定義しています。
具体的なVASは、図3に示すように、

QQにおいてはメールボックスの拡張、友達の最大人数を拡張できるQQ VIP会員、プレミアムコンテンツにアクセスできるQzone VIP、
そして、同社のもう一つの事業の柱であるオンラインゲーム(ACG:カジュアルゲーム、MMOG:大規模マルチプレイヤーオンラインゲーム)
です。

 

ゲーム事業においては、

2004年、自社での最初のカジュアルゲーム(簡単な操作だけで短い間に楽しめるゲーム)QQ堂をリリース後、2006年にはQQ音速、2007年にはQQ三国とQQの拡大のタイミングで次々とゲームをリリースしました。
そして、自社開発のみならず他社開発のゲームを、“賑わい”を活かして、自社のコミュニケーションプラットフォームで展開するライセンス方式も展開しています。

中国のゲーム市場ではモバイルが急速に拡大し、2016年にはPCを追い抜く勢いです。いうまでもなく、こうしたモバイルゲーム市場の拡大は、モバイルユーザーの大半をおさえているテンセントにとっては追い風であり、この“賑わい”を活かして、さらなるゲームの自社開発・ライセンス、ゲーム・アイテム課金の拡大が見込めます

と、Tencentにとっては追い風になる要素ばかりです。

また、中国では最近、

専用アプリをダウンロードすることなくWeChat内でプレイできるミニゲーム

が主流になりつつあります。

強いソーシャル要素を持つ傾向にあり、プレイが簡単なこうしたゲームは、Douyin(TikTokの中国バージョン)を含め、ユーザーを惹きつけています。

Tencentの今後の戦略

さて、

QQ、QZone、WeChatのコミュニケーションプラットフォームを軸に、付加価値サービスとしてゲーム・コンテンツを提供してきたTencentですが、

現在力を入れている分野として「金融・融資分野」が挙げられます。

みなさんも

WeChat Pay/微信支付

という言葉は聞いたことがあるでしょう。


(WeChat Pay公式サイトより)

WeChatユーザーは銀行からおカネをWeChat Paymentに入金し、

それを映画代金、ゲームのポイント、クレジットカードの支払、ECサイトの支払いへと使うことができます。

WeChat PaymentではTencentが15%出資する中国第2のECモール「京東商城(JD.com)」での導入に加えて、「モバイル決済」が基本となっています。

驚くべきはその使い勝手です。
たとえば飲食店で割り勘をするときは、相手先と金額を指定するだけで簡単に支払いが完了します。
交通機関でも利用でき、日本でいうSuicaやWAONよりも圧倒的に対応できる場所が多いという印象です。

中国では「財布を持ち歩く人がいなくなった」という声が出るくらい、スマホ決済が浸透しました。

「WeChat Pay」はその一役を担ったアプリなのです。

「WeChat Pay」は決済機能を提供することで手数料を徴収していますが、将来的にはマイクロローンなどの融資の機能も追加することも視野に入れています。

決済・融資のFinTechまでTencentのプラットフォームで完結

するということです。

Tencentは金融分野でのサービスが拡張することで、以下の通り収益が伸びると予測しています。


2019 First Quarter Corporate Overview:Tencentより)

すでに「オンライン広告」よりも収益を上げており、今後「金融・融資」分野はTencentの収益源の主軸となるかもしれません。

ゲーム分野では、Tencentは新たなサービスを提供し始めました。

クラウドゲーミングサービス

です。

「ハードウェアを所有しなくても人気のゲームを遊べる」というのは、数年前ははるか遠い夢でしたが、
インターネットの高速化と間もなく展開される5Gネットワークのおかげで、それが現実のものとなろうとしています。

Tencentでは「Start」という名前で提供されています。


“Start”: China’s Cloud Gaming Platform from Tencentより)

他社では、「GoogleのStadiaや、MicrosoftのxCloud」が提供されています。

Tencentの株価について

Tencentは「香港証券取引所」に上場しています。

11/12の終値は「239.80香港ドル」です。

  • 時価総額 3.15兆香港ドル
  • 株価収益率 35.71%
  • 配当利回り 0.27%
  • 52 週高値 400.40香港ドル
  • 52 週安値 260.00香港ドル

2008年には香港ハンセン株価指数の構成銘柄になっていますので、
比較的初心者でも安心して取引できる銘柄かと思います。

まとめ:Tencentの成長

ということで
今日は「Tencent」の企業分析をしてきました。

「金融・融資分野」はこれからどんどん伸びそうな分野なので、これからもTencentの成長は期待ができそうですね。

それでは今日はこれで^^

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