企業分析

【Spark Therapeutics/スパークセラピューティクス企業分析】MITテクノロジーレビューが選ぶ「賢い会社50」トップ10企業の事業について調べました⑩

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。

先週から

MITテクノロジーレビューが選ぶ「賢い会社50」トップ10企業の企業分析

の連載を始めました。

最もスマートな会社のテクノロジーとビジネスモデル、事業内容

を今日も解説していきたいと思います。

今日は

ランキング10位・Spark Therapeutics/スパークセラピューティクスの企業分析

をしていきたいと思います。

革新的なテクノロジーやビジネスモデルを持つ企業トップ10

トップ10の企業名と事業内容は以下の通りです。

企業名 事業内容
1 NVIDIA (米) 半導体の製造開発
2 Space X (米) ロケット開発
3 Amazon (米) EC・クラウドサービスの提供
4 23andMe (米) 遺伝子検査の実施・レポート販売
5 Alphabet (米) 検索エンジン・クラウドコンピューティング
6 iFlytek (中) 音声認識システムの開発
7 Kite Pharma (米) バイオ医薬品の研究開発
8 Tencent (中) メッセージアプリ・オンラインゲーム開発
9 Regeneron (米) バイオ医薬品の研究開発
10 Spark Therapeutics (米) バイオ医薬品の研究開発

Spark Therapeutics/スペースセラピューティクス

スペースセラピューティクスってどんな会社?

スペースセラピューティクスは「バイオ医薬品の研究開発」をしている会社です。

2013年にジェフリー・D・マラゾ、 キャサリン・A・ハイによって設立

されました。

Spark Therapeutics公式サイトより)

遺伝子治療に強みを持ち、血友病と先天性眼疾患に特化して研究開発を行なっている会社です。

創業者であるキャサリン・A・ハイがフィラデルフィア小児病院で取り組んでいた血友病に対する治療法を商業的に開発するために作られました。

バイオ医療品市場

世界のバイオ医療品市場は、先日も説明した通り拡大し続けています。

世界の医療品市場が拡大する中で、年々バイオ医薬品の売り上げは増加しており、
2016年には約2,012億ドル(バイオ医薬品比率31.5%,抗体医薬品891億ドル)に達し、今後も2022年には約3,249億ドル(バイオ医薬品比率37.5%、抗体医薬品1,728億ドル)に達する、と売上の増加が予測されている。
バイオ医薬品市場の最も大きな市場はアメリカであるが、日本市場においても拡大しており、2016年には約1腸4,219億円(バイオ医薬品比率13.6%、抗体医薬品8,943億円)となっている。
バイオ医薬産業の課題と更なる発展に向けた提言:医薬産業政策研究所リサーチペーパーズ シリーズより

また、開発されている薬の数も増えています。

今後のバイオ医薬品市場の拡大の予測の根拠には、開発品目の増加が挙げられる。
開発中の抗体医薬品の増加に伴い対象疾患の拡大が見られ、標的分子数も承認された品目は41であるのに対し開発中の品目では232と増えている。
バイオ医薬産業の課題と更なる発展に向けた提言:医薬産業政策研究所リサーチペーパーズ シリーズより

これからもバイオ医薬品市場は伸びていくことが予想できるでしょう。

スパークセラピューテックが開発・発売する薬とその強み

スパークセラピューテックは

遺伝子治療を専門

としているところが強みです。

遺伝子治療はこれまで治療できなかった病気に使えるほか、効果が長く続くと期待されています。

課題だった安全性も向上し、欧米や中国で開発が加速しています。

スパークは遺伝子治療薬の研究開発に特化し、血友病や先天性眼疾患に取り組んでいる。血友病では有望な治療薬候補を開発し、米ファイザーと提携した。眼科領域では17年に米国初となる遺伝子治療薬「ラクスターナ」の承認を得た。ラクスターナは希少な目の遺伝病に対する治療薬で85万ドルの薬価設定も話題となった。
ロシュ、4700億円で米社買収 遺伝子治療薬を強化:日経新聞より


【電子版】革新的な眼疾患の遺伝子治療薬、米バイオ企業が9600万円で販売へ:日刊工業新聞より)

希少な目の遺伝性疾患に対する革新的な遺伝子治療薬「ラクスターナ」が、両目85万ドル(約9600万円)、片目42万5000ドルという価格で販売される。

ラクスターナが米食品医薬品局(FDA)に先月承認されて以来、価格を巡る臆測が広がっていた。相次いで開発されている1回の治療で目覚ましい結果を生む初の医薬品の一つであり、それに見合ったコストがかかる可能性があることも明らかだったためだ。
【電子版】革新的な眼疾患の遺伝子治療薬、米バイオ企業が9600万円で販売へ:日刊工業新聞より

記事にも書かれている通り、
2014年にアメリカの製薬会社であるファイザーと血友病Bに対する遺伝子治療の開発において提携を結びました。

スパーク・セラピューティクスが治療薬を持つ血友病では、欠乏している遺伝子が血液凝固のプロセスに影響を与えています。患者は、血液凝固因子が作れないため、怪我をした際に最悪のケースでは命にかかわる可能性のある、過剰な出血の原因となります。

スパーク・セラピューティクスとファイザーは、2014年12月にSPK-9001を含むSPK-FIXプログラムの共同研究を開始しました。共同研究契約に基づき、スパーク・セラピューティクスはあらゆる製品候補のすべての第I相/第II相試験の実施を担当します。一方、ファイザーは、この提携の成果となるすべての製品に関するピボタル試験、規制関連業務、さらにはグローバルな展開が予想される製品化・事業化を担当します。

遺伝子治療は治療によっては1億円以上の治療費がかかり値段が高いものの
治療が1回限りで済むといったところが注目されています。

1回の治療で済むため、たとえ数億円の治療費であっても費用対効果が高いと示した論文もあります。

ロシュによる買収

スパーク・セラピューティクスは
2019年2月に
スイスの大手医薬品企業ロシュ・ホールディングに43億ドル(約4,750億円)で買収されています。

 


Roche公式サイトより)

遺伝子治療薬分野は最近注目されている分野でもあり
大手製薬会社としてはこの分野のノウハウと販売薬が欲しかったのだろうと思います。

スパーク・セラピューティクスの今後の戦略

スパーク・セラピューティクスは2013年に設立されたばかりですし

薬自体も商品化されているのは

2017年に眼科領域では17年に米国初となる遺伝子治療薬「ラクスターナ」 のみです。

しかし、様々な分野での遺伝子治療薬の研究が進められています。


Spark fact sheet:Spark Therapeuticsより)

これらの分野で遺伝子治療薬ができれば1回数億円の収入となるような薬できます。

今後の研究開発の進み具合が気になるところです。

スパーク・セラピューティクスの株価

スパーク・セラピューティクスはニュヨーク・ナスダックに上場しています。

バイオ医薬品会社の説明の際は毎度お伝えしますが、
バイオ医薬品業界は治験の結果や他社の動向により
とても株価が左右されやすい業界です。

ニュースや動向は必ずチェックし投資するようにしましょう。

まとめ:バイオ医薬品研究開発には時間がかかる

ということで
今日は「スパーク・セラピューティクス」の企業分析をしてきました。

先日白血病治療薬「キムリア」の薬価が3,349万円というニュースがあり
「高すぎだな・・・。」と思っていましたが
今日紹介した「ラクスターナ」の方が高くてさらにびっくりしました。

研究に長い年月と膨大な研究費がかかっているため
それを回収するためのお金が乗っているので
仕方ないのかもしれませんが

医療って夢のようだけど残酷でもあるなあと感じました。

とはいえ今までは治せなかった病気が治せるようになるというのは嬉しいですね。

それでは今日はこれで^^

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