こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。
今日は「お金の使い方」の話をしたいと思います。
先日兄弟からこんな相談を受けました。
この質問に対する答えは後述しますが、日本に今後も住んでいくと仮定し、これからの人生プランを考えるとして、これまでの「親世代が歩んできた実際の人生の過程とこれから私たちが歩んでいく人生のプランでは差が出るのは明確」です。
なぜなら、「私たちの親が歩んできた時代の生き方に対する考え方や価値観、実際の生き方は、今でさえ、すべて異なるものになっているから」です。
20歳以上になったら結婚して
住宅ローンを組んで新築の一戸建てを購入して
子供ができて
家事育児は奧さんに任せて
ローンが払い終わったとともに定年。
貯金は全て銀行預金。
これが今の日本人の親世代の広く一般的な人生プランと思いますが、刻一刻と情報が更新され、新しい価値観やサービスが生まれるのが現代であり、また、日本は人口減少時代に入っています。
そんな時代になっているのに、上記のような、親と同じような人生プランを立てているとしたら、それはかなりナンセンスだと思っていいです。(上記のような人生プランで満足するのはもちろんOK。私が言いたいのはお金をより有益に使うと考えた時にはナンセンスだということ)
そこで、今日は私が考える
今後の住宅ローンと家の資産価値とお金の考え方
をシェアします。
- 今後のお金の使い方について気になる人
- 家を買おうと思っていた人
- 賃貸と家を買うのと悩んでいる人
はぜひ読んでくださいね。
今後住宅ローンで木造新築一軒家を買うのは不正解

日本人には
夢は新築一戸建てマイホーム
という人がたくさんいますね。
わたしはこの考え方が一番「今の」日本人のナンセンスな考え方だと思っています。
この日本人の家に対する価値観は、日本のメディアの戦略が功を奏していて、TVを通じたドラマやCMで持って植えつけられた概念と言われています。
どこかの住宅メーカーとメディアが組んで、いつかは新築一戸建てのマイホームを持つなんていうドラマなどを放送することで、わたしたちにそのような理想像を植え付けるのです。
そうすることによって住宅メーカーは利益を上げることができています。
このメディア戦略によって「日本人は新築のマイホーム主義の民族」になりました。
つぎに、わたしが新築一階建てはよくないと考える理由は2つあります。
- 新築の木造住宅の価値は下がっていくから
- 人口減少していけば住宅の価値は下がるから
この2点です。
まず、1点目についてですが、日本では基本的に家が「木造」です。
そのためある一定の期間が経つと「建て替える」ことが常識になっています。
これもナンセンスだと持っています。
そもそも石造にすれば火事のリスクも低くシロアリの被害もありません。
また、何百年前に作ったけれど、中はリフォームをすることで、家を手入れしながら住むことができます。
海外ではこのようにすることで100年以上前に作られた家が今も現役です。
この違いのおかげで日本の家と海外の家の間に生まれるのが
家の資産価値の差
です。
そもそもなのですが、日本の場合家は「資産」ではなく「負債」です。
ここも日本人がよく間違える概念なのですが、さて、この考え方を学ぶには「金持ち父さん貧乏父さん」がぴったりです。
この本の中で、
- 資産とは・・・あなたにお金をもたらしてくれるもの
- 負債とは・・・あなたからお金が出ていくもの
であると定義しています。
さて、家はあなたにお金をもたらしてくれていますか??
毎年固定資産税などの諸経費がかかります。
もし住宅ローンを組んでいるとしたら毎月の出費があります。
さて、この考え方からすると
家は負債
なんです。
そして「お金が出ていく」ということ以外にも、日本の家は「負債」だという根拠として、先ほどの木造と石造の違いによる資産の価値の減少の話が挙げられます。
先ほども話した通り、日本の家は「木造」で一軒家を作るため、朽ちていく年数に応じて資産価値の減少を抑えることは難しいです。
一方海外の住宅は、石造のため然るべき補強をすることで何百年も建っていることができるため、資産価値の減少が起こりづらいです。
ニューヨーク州・マンハッタンにある300年くらい建っている大きなアパートは300年経った今でも内部はとても綺麗で、また300年経っている今でも現存しているということで売買すると2億円以上になるそうです。
資産価値が減らず、むしろ上昇しているそうです。
このような違いがあり、日本の家には私は価値がないと思っています。
また2点目についてですが、人口減少の観点からも日本の一戸建ては価値を下げていくと私は考えています。
今でもみなさんはニュースで
「空き家問題」
という言葉を聞いたことはありませんか?
住居者の死亡や都心部への移住などの理由で管理されていない「空き家」が増えることにより、地域に防災上、衛生上、景観上などの観点からさまざまな悪影響を及ぼしている
という問題です。
今の問題は地方の過疎地域での空き家問題が注目されていますが、今後はその地域は広がってくると思っています。
つまり「住宅余り」の状態になると私は思っています。
そうなるとこれは需要と供給の話で「住宅余り=供給が過剰」になります。
そうなると、価格は下がります。
イコール家の資産の価値は下がります。
という状況になるのではないかとわたしは思っています。
以上の2点より
- そもそも日本の木造一戸建ては負債である
- 日本の人口が減少していくのであれば住宅の価値は下がる
とわたしは考えているので「新築のマイホームを持つのは現代のスタイルには合わない」と考えているのです。
家を買うなら一括がいい!貯金がないなら賃貸にしよう
さて、では私たちは今後どうしたらいいのか。
以下がわたしの答えです。
- 家を買うなら一括購入
- 貯金がないなら賃貸か中古住宅
- できればこれから価値の上がるであろう土地のマンションがいい
1つずつ解説していくと、
家を買うなら一括購入
これは「毎月の支払いをなくす」という観点から言っているのと、そもそも住宅ローンを借りて銀行に払う金利がもったいないという2つの観点から導き出した答えです。
以上の問題点を無くすには「一括購入」一択です!
一括で払えば「毎月の支払い」は無くなりますし、「毎月の支払い」がなくなれば金利は取られません!
ここで住宅ローンにかかる減税の話もしておきましょう。
住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。
毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます(住宅の取得対価の計算においてはすまい給付金の額は控除されます)。
住宅ローン減税の概要より
また、所得税からは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。
ということで、「毎年住宅ローンを払っているかわりに税金は安くしてあげるよ」という仕組みです。
この仕組みは使う価値があると思いますので「10年間は住宅ローンとして毎月ローンを返して、10年経ったところで一括で資金を払ってしまう」のは良いいと思います。
貯金がないなら賃貸か中古住宅
そもそも家を買えるくらいの資金がないのに家が欲しいというのはやめましょうといいたいですが・・・。
金利はすべて銀行の利益です。
0.01%の金利しか出してくれない銀行に数%の金利をあげるなんて甚だ勧められない考え方です。
賃貸にして毎月の支払い額を抑えながら貯金をしましょう。
そうすれば毎年の固定資産税はないのでその分貯金もたまりやすいです。
とにかく金利を銀行に払うなんてもったいない。
新築にこだわりがないのであれば中古住宅にしましょう。
意外と駅近のいいところに中古住宅が出ていることもあります。
新築で郊外に家を建てるよりも何倍も未来を見据えた選択肢です。
できれば駅近のマンション
資産価値の減少を抑えるためにはできれば木造はやめたい。
でも日本の住宅メーカーは木造が主流。
であるならばマンションにしてしまいましょう。
最近は駅近にマンションも増えてきて、資産価値としても優れている物件が増えていきています。
もし、あなたの事情で家を売却しなければならないとなったときも、木造の郊外の家は買った時よりも低い値段での売買になる可能性がありますが、マンションであればとんとんで考えることもできるかもしれません。
できればairbnbなどをしよう
お金が出ていく・資産価値が下がるのが負債ということであれば、お金が入ってくる・資産価値が上がるようにすれば家も資産とすることができます。
木造で建てる予定であるならば資産価値の減少を免れることは基本的にはできないため
家自体がお金が入ってくるようにするといいと思います。
一番手っ取り早いのは「airbnb」です。
使っていない部屋や、自分たちが家にいない時に家を民泊として貸し出すのです。
こうすれば家にお金が入ってくる仕組みを作ることができます。
まとめ:家を賢く手に入れよう
ということで、今日は「住宅ローンと新築木造住宅の今後の考え方」について説明してきました。
「人間の最下層の欲求は「衣食住」を満たすこと」と言われているように、家は私たちの生活において重要です。
しかし
- 新築でなければならないのか
- 一軒家でなくてはならないのか
- そもそもマイホームを持つ必要はあるのか
を、これからの情勢やあなたのライフプランに合わせて考えなければ、あなたの選択は「損」となる可能性もあります。
住宅ローンに関するわかりやすい考え方はこの本にも載っています。
ぜひ読んでみて、しっかり考えるようにしましょう^^
それでは今日はこれで^^