こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。
今日は「企業分析」をしていきたいと思います。
調べてみたら、みんなで相談できるアプリがあって、買付の手順も簡単みたい。
FINATEXTってところが運営している「STREAM」ってアプリなんだけど、
どういう会社が提供していて、どんな強みがあるのか教えて!
ということで今日は、
日本・フィナテキストホールディングス/FINATEXT
の企業分析をし、
- FINATEXTの事業内容
- FINATEXTの強み
- FINATEXTの今後の戦略
を明らかにしていきたいと思います。
FINATEXTってどんな会社?
FINATEXTは、日本の
金融サービスの開発やビックデータ解析を手掛けるベンチャー企業
です。
みなさんの身近なところでは、翌日の株価をみんなで予想し投資を練習するコミュニティアプリ「あすかぶ!」や、手数料0円のコミュニティ型株取引アプリ「STREAM(ストリーム)」を提供しており、投資へのハードルを低くし、誰しもができる投資環境をつくることを目指しています。
その技術力や成長力が評価され、現在の企業価値は「342億円」と言われ、日本経済新聞社の「NEXTユニコーン調査」で企業価値を算出した181社のうち、フィンテック企業の14社の中にランクインしています。
FINATEXTの事業内容・強み・ビジネスモデル
FINATEXTの主な事業は以下の3つです。
- 金融“サービス”開発事業・・・ユニークな金融情報/コンテンツ提供
- ビッグデータ解析事業・・・「ビッグデータ経済解析プラットフォーム」を展開し、グローバルの経済指標や企業活動を、より正確に、かつリアルタイムに配信するアナリティクスサービスを金融機関(投資銀行、ヘッジファンド)や政府などに提供
- 証券サービスプラットフォーム事業・・・個人投資家に新たな価値を提供する次世代証券サービスを展開
金融“サービス”開発事業の具体的なプロダクトとしては、情報交換しながら投資について学べる初心者向け投資コミュニティアプリ「あすかぶ!」や「かるFX」を開発・運営しているほか、中・上級者向けには株式投資アルゴリズムなどを提供。
金融機関に対しても、日本IBM株式会社との協業によるロボットアドバイザーのエンジンを提供を行っています。
また、新聞記事と金融・投資に関するSNSデータの解析結果を活用した新たな投資情報サービス「Finatext News Watcher」を、2018年7月から提供開始すると発表しました。

ビッグデータ解析事業の具体的なプロダクトとしては、「日次物価指数(日経CPINow)」、「リアルタイム上場企業売上高予測(Firmsales Now)」、「リアルタイムの消費データ(JCB消費NOW)」があり、特に「日経CPINow」は日本銀行の黒田総裁も分析に活用しているとのこと。
これらは2016年8月に経営統合した株式会社ナウキャストが担っています。
証券サービスプラットフォーム事業の具体的なプロダクトとしては、証券システムインフラであるBaaS(Brokerage as a Service/バース)構想を基盤に、従来型の株式委託手数料ゼロを実現した新たなビジネスモデルを創造する株取引アプリ「STREAM」を展開しており、2017年3月に子会社、株式会社スマートプラスを設立して証券事業を展開しています。
FINATEXTは、
わかりやすさと利用者目線で、金融を身近なサービスとして再発明している
ことが強みです。
2014年にアプリ「あすかぶ!」が好評となりましたが、「あすかぶ!」は、1日ひとつの注目銘柄がお題として出され、翌日上がるか下がるかを当てるというゲームにSNSを追加したアプリです。

一見ゲームのようなアプリですが、これが利用者の方から面白いと高く評価され、「あすかぶ!」をきっかけに株式投資の勉強を始める人がたくさん出てきたそうです。
また、株式取引アプリ「STREAM」でも、分かりやすさ、使いやすさの徹底がなされています。

株式の売買では通常、利用者自身が選んだり、入力したりするところが多く、取引するまでが難しいと感じる人も多いですが、「STREAM」のアプリでは、3ステップくらいで株式購入ができてしまうというハードルの低さです。
また、日本でも手数料無料の流れが最近広まっていますが、その前から株式売買手数料無料のアプリを提供しています。
フィナテキストホールディングスの今後の戦略
今後の事業展開については、ProCommitのインタビューにて代表取締役CEOである林良太氏が以下のように説明しています。
自分たちで金融業を行うだけでなく、他社が金融サービスを行うためのプラットフォームを提供します。
たとえば、ゲーム会社でも旅行会社でも容易に、自分たちのユーザーや顧客に対して証券業を行えることになります。
それぞれリーチしやすい利用者層や売りやすい金融商品のタイプがあるでしょうから、さまざまなところから証券取引が発生していき、マーケットの活性化が期待できます。
アパレルのように、伊勢丹からairClosetのような幅広い選択肢が生まれてほしいと考えています。
フィナテキストは、「金融をサービスとして再発明」する。:ProCommitより
証券業務のインフラを裏方として管理・運用するプラットフォームを立ち上げており、同社が用意するプラットフォームを使えば、証券会社として登録していない企業でも、株式や投資信託を取り扱えるようにするということです。
すでに、2019年11月12日にクレディセゾンがこの仕組みを使い、自社カードの会員向けにスマホ証券サービスをスタートしています。
また、2019年11月に、あいおいニッセイ同和損保と業務提携し、保険事業に新規参入も発表しています。
今回の提携で、フィナテキストは商品設計の裏方を担当し、企業が簡単に自前の保険を組み立てることができる仕組み作りを目指します。
例えば、最近ニュースでもよく見る「飲食店の予約客が連絡なしにドタキャン」などのケース。保険で損害がカバーされるとなれば、加入したいと考える予約サイトや店舗も多いだろう。
フィンテックで「ミニ保険」、ベンチャーと大手がタッグより
今後も様々な企業との提携が進むでしょう。
まとめ
ということで、今日は、「フィナテキストホールディングスの企業分析」をしてきました。
従来、「株式・投資信託を買うなら証券会社を利用する」というのが当たり前のことでしたが、これからの世の中は、「『どこからでも』株式・投資信託を買い付けできる」世の中になるかもしれません。
ぜひこの会社には注目したいと思いました。
それでは今日はこれで^^