企業分析

エクソンモービルの企業分析【フォーチューングローバル500企業の強み・ビジネスモデルを徹底解説】

こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。

今日も「企業分析」をしていきたいと思います。

ツナモンスター
ツナモンスター
アメリカのエネルギー企業といえばエクソンモービルだけど、
最近戦略を変えてきているみたいだね。
そもそもめっちゃ大きい会社だけどその戦略と強みについて教えて!

石油メジャー最大手であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の1社であるエクソンモービル。

今日は、

アメリカ・エクソンモービル

の企業分析をし、

  • エクソンモービルの事業内容
  • エクソンモービルの強み
  • エクソンモービルの今後の戦略

を明らかにしていきたいと思います。

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エクソンモービルってどんな会社?

エクソンモービル

総合エネルギー企業

です。

石油メジャー最大手であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の一社です。

エクソンモービルは世界200カ国以上で事業を展開しており、エネルギー資源の探鉱・生産、輸送、精製、販売までの事業を垂直統合で一括で行っています。

フォーチューングローバル500総売上トップ10にランクインしています。

順位企業名総売上
1ウォルマートアメリカ56兆641億円
2中国石油化工集団(シノペック)中国43兆5,499億円
3国家電網公司(ステートグリッド)中国41兆779億円
4中国石油天然気集団公司中国40兆5,669億円
5ロイヤルダッチシェルオランダ37兆6,753億円
6サウジアラムコサウジアラビア35兆2,868億円
7フォルクスワーゲンドイツ30兆2,553億円
8BPイギリス30兆2,399億円
9Amazon.comアメリカ30兆158億円
10トヨタ自動車日本29兆4,558億円

石油・エネルギー市場について

世界の石油需要はここ数年下がり続けています。


世界の地域別石油需要の推移・見通しより)

また、国際的な原油価格は、リーマン・ショックの影響により2009年前後に一時的な急落を見せたものの、2004年以降は一貫して上昇基調にありました。

しかし、2014年後半以降、原油価格は大幅な下落に転じます。


世界の地域別石油需要の推移・見通しより)

理由は、

  • 中国などの新興国の成長率減速などによる需要の伸び悩み
  • 米国での大幅なシェールオイル増産
  • 石油輸出国機構(OPEC)をはじめとする主要産油国の高水準生産

など、全世界的な供給過剰感が背景と言われています。

原油価格の低迷は、世界中の石油・天然ガス開発企業に大きな打撃を与えました。

「スーパーメジャー」と呼ばれる世界を代表する5社(ExxonMobil、Shell、BP、Chevron、Total)の石油・天然ガス開発企業においても、2016年の純利益は2014年比で約76%、投資額は約37%減少しています。


世界の地域別石油需要の推移・見通しより)

2000年前後はアジア通貨危機やOPECの合意などにより原油価格が急落するなど、市場環境や事業環境においても大きな転換点がありました。

米国の代表的な株価指数であるS&P500が1985年から2000年にかけて7倍強に拡大するなど、株式市場が著しく発達し、成熟産業とみなされていた石油産業は、株主からより強い圧力に晒され、利益率向上のための経営合理化を迫られました。

こうした背景から、オイルメジャーは2000年前後に大規模な再編期を迎えることとなります。


世界の地域別石油需要の推移・見通しより)

そして、ヨーロッパやオーストラリアにおけるガソリン車の販売禁止が今後予定されていたり、石油製品の需要が減少に転じたりしていることから、
これらの地域においては、従来の精製設備では効率的に供給することができなくなるという需給のミスマッチが顕在化しています。


世界の地域別石油需要の推移・見通しより)

そのため、オイルメジャーでは、需要減少が見込まれる先進国地域での下流事業、特に石油精製事業を縮小し、今後の経済成長に伴う需要増加が見込まれるアジア地域等へ資本の移転を進め、石油製品のトレーディングを通じて全体の需給バランスを最適化することにより、収益の最大化を追求する対応を進めています。

こうした先進国地域における企業とは別に、これまで上流分野での国外投資に積極的であった中国の国営石油企業においても、下流分野での国外進出、とりわけ、今後成長が見込まれるミャンマー、カンボジア、シンガポールなどアジア地域における製油所の取得等の投資が進められています。

また、シノペックがサウジアラビア等においてサウジアラムコとの合弁による製油所を新設し、ペトロチャイナがイギリスやフランスなどにおいて製油所を取得するなど、アジア地域以外への進出の動きも見られます。

こうした動きを通じて、世界規模で最適な石油供給ネットワークを構築しようとする取組が進められています。

エクソンモービルの強み

上記でも述べた通り、

エクソンモービルは、世界上位30カ国にひけをとらない財務力をもち、世界200カ国以上でエネルギービジネスを展開する企業

です。

年間の売上高はタイやシンガポールのGDP以上です。

その強靭な財務力と圧倒的な技術力を駆使し、米国の一企業にもかかわらず、独自の外交・政治活動を展開するほどの巨大企業です。

1999年、石油会社最王手のエクソンが、同じく大手のモービルを吸収合併し、エクソンモービルという世界最大の石油ガス生産会社が誕生しました。

この合併は、エクソンを、売り上げ・純利益の面で世界最大規模の会社に押し上げただけでなく、もともと北米とヨーロッパに偏っていた同社の活動範囲を、はるか遠くアフリカ・アジア・中東・南米などへと広げ、国際政治経済に大きな影響力を与える企業へと成長させました。

石油メジャーの中でも、エクソンモービルは

シェールガス開発に積極的に投資

しています。

2010年にシェールガスで急成長していた米ガス生産2位のXTOエナジーを買収し、その後も国内外でシェールガス開発に絡む企業や資産の買収を次々に成功させています。

また、着々と水平掘削と水圧破砕の技術を習得してきました。

そうして、2017年には、エクソンモービルはシェブロンの5倍を超える約6500本の水平井戸を建設しました。

特にエクソンモービルは、テキサス州やニューメキシコ州のシェール開発には極めて有利な地域を押さえています。

全体として石油メジャーは頑固な財政基盤を武器に、アメリカ・カナダではシェールオイルよりも、シェールガスの開発に重きを置いてきているようです。

エクソンモービルの今後の戦略

エクソンは2025年までに営業キャッシュフローと純利益の倍増を目指し、4月1日から、上流事業を

  • ExxonMobil Upstream Oil & GasCompany(非在来型・LNG・深海開発・重質油・在来型)
  • ExxonMobil Upstream Business Development Company(M&A・戦略策定・投資・資産売買)
  • ExxonMobil Upstream Integrated Solutions Company(技術・研究開発・電力・マーケティング)

の3つに再編成し、大規模な上流・下流・石化プロジェクトは、ExxonMobil Global Projects Companyが一元的に管理すると発表しました。

2017年にバースファミリーから資産買収を実施した米国パーミアンでは、
エクソンモービルは規模の利益を活かして革新的な技術を導入することにより生産を拡大していくとしています。

探鉱活動では、2018年にLiza油田など複数の有望な原油資源を発見したガイアナのほか、ブラジルのプレソルトやアフリカ西岸のモーリタニア、ガーナ、ナミビアでも探鉱権益を獲得しています。

また、LNGプロジェクトでも、モラトリアム解除後の拡張プロジェクトへの参入をもくろむカタールのQPと共同で米国メキシコ湾でGolden Pass LNGプロジェクトを計画しており、2019年2月5日に最終投資決定を発表しています。

PNG LNGのTrain 3を検討中のパプアニューギニア、バス海峡でガス開発のFIDを行ったオーストラリアなど有望なプロジェクトが進んでいます。

エクソンモービルの株価

エクソンモービルはニューヨーク証券取引所に上場しています。

TradingViewより)

まとめ:アメリカのエネルギー企業はシェールガスへ

ということで、今日は「エクソンモービルの企業分析」をしてきました。

石油メジャーをいくつか企業分析してきましたが、石油で築いた強固な基盤を元に、電気やシェールガスなどの他のエネルギーを開発していくというのがこれからの石油メジャーの流れでしょう。

それでは今日はこれで^^

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