こんにちは。
元野村證券女性営業マンのフリーファイナンシャルアドバイザーNatsumiです。
アメリカでは「23andMe」っていう企業のキットが流行っているみたい!
どんなことが調べられて、どんな強みがあるんだろう?
詳しく教えて!
祖先判別機能やアルコール耐性などを判定してくれる「23andMe」。
今日は、
アメリカ・23andMe
の企業分析をし、
- 23andMeの事業内容
- 23andMeの強み
- 23andMeの今後の戦略
を明らかにしたいと思います。
Contents
23andMeってどんな会社?
23andMeは
遺伝子検査の実施・レポート販売
をしている会社です。
ここ数年、日本でも「遺伝子検査」をしている会社やキットが増えてきていますよね。
- 自分のルーツを知る
- 体質に合わない食品や物質を知る
- アレルギーを知る
など、様々な用途で使われています。
祖先・疾病リスクの解析を行える遺伝子検査キットとレポートを販売を、2007年にサービス開始をしました。
アメリカでは、初めて常染色体の遺伝子検査を提供した会社として知られています。
23andMeは日本では購入できませんがアメリカで人気の遺伝子検査キットです。
アメリカは「人種のるつぼ」という言葉があるくらい、様々な国から移民している人が多い国です。
と思っている人が、
なんてことが判明したりし、「面白い」と人気のキットだそうです。
その技術力から、MITテクノロジーレビューが選ぶ「賢い会社50」にランクインしています。
企業名 | 事業内容 | |
1 | NVIDIA (米) | 半導体の製造開発 |
2 | Space X (米) | ロケット開発 |
3 | Amazon (米) | EC・クラウドサービスの提供 |
4 | 23andMe (米) | 遺伝子検査の実施・レポート販売 |
5 | Alphabet (米) | 検索エンジン・クラウドコンピューティング |
6 | iFlytek (中) | 音声認識システムの開発 |
7 | Kite Pharma (米) | バイオ医薬品の研究開発 |
8 | Tencent (中) | メッセージアプリ・オンラインゲーム開発 |
9 | Regeneron (米) | バイオ医薬品の研究開発 |
10 | Spark Therapeutics (米) | バイオ医薬品の研究開発 |
ちなみに、日本で有名な遺伝子検査のキットは、
などがあります。
遺伝子検査市場について
遺伝子検査には、
- 医療機関での診断目的のもの
- 一般消費者がインターネットなどを介して購入する「DTC(Direct To Consumer)」と呼ばれるもの
の2種類があります。
23andMeが提供する遺伝子検査キットは、後者の「DTC」の分野のキットです。
遺伝子検査の市場は、今後も拡大が続くとされています。
英調査会社のクレデンス・リサーチ社は、2017年は1億1,710万ドル(約130億円)だった市場規模が、2026年には6億1,120万ドル(約680億円)と5倍以上になると予測しています。

今後も「遺伝子検査の分野」については市場からの注目が大きいと思います。
23andMeの検査キット・事業内容について
23andeMeの遺伝子検査キットは、2種類のものがあります。
- Ancestry Service :「祖先の解析」
- Health + Ancestry Service:「祖先の解析」プラス「健康に関する解析」
(23andMEより)
23andMeは、祖先や疾病リスク解析に特化したキットと先ほどお伝えした通りなので、商品ラインナップもその2つに特化したキットとなっています。
約1〜2万円で
- 自分のルーツ
- アルコール耐性・太りやすさなどの健康について
- 夜型朝型などの体質
について調べてもらえるならお手軽でいいですよね。($99コースは自分のルーツのみです)
商品内容については、こちらのブログがわかりやすかったので是非読んでみてください。
▶︎ アメリカの遺伝子検査キット「23andMe」について:メリメロ
▶︎ 【DNAキット】23andMe で自分のルーツを探ってみた:在米DINKsの気ままなくらし
DNA検査キットの販売促進関しては、23andMeはさまざまなパートナーシップを結んでテストを行いました。
以下のような取り組みです。
- アメリカの薬局チェーン「CVSファーマシー」やスーパーマーケットチェーン「Target」のような大手小売業者に自社のDNA検査キットを販売するよう説得
- 映画制作会社とのコラボレーション
- 「Lexus社」のようなビッグブランドやより特定の分野に強みを持つマイクロインフルエンサーとのタイアップも開始
- マクロインフルエンサーとのタイアップ(YouTubeとInstagram)
そのうちの、マクロインフルエンサーとのタイアップの例と成果が以下の通りです。
The Blonde Abroadとしても知られている有名トラベルインスタグラマーのKikiさんは「自身にフランス人の先祖がいたとわかったことがパリを訪問するきっかけになった」と23andMe社とタイアップ後のスポンサードポストで話しました。
彼女の54万人以上のフォロワーがインスピレーションを求めたことにより、Kikiさんの写真キャプションは合計14,000件のいいねと多くのエンゲージメントを生み出しました。あるKikiさんのファンは、「私の友人は23andMe社に勤めています。自身がどこから来たのかを見るために、遺伝子検査をする必要があります」と同投稿にコメントしました。
23andMe社とタイアップしたInstagramインフルエンサーは、自身の高いストーリーテリング能力で遺伝子検査の認識を高め、その結果を個人的な発見とアイデンティティの物語に結び付けました。
DNA検査キットのインフルエンサーマーケティング2事例の比較より
YouTubeにおけるキャンペーンでは、ファンがインフルエンサーの「遺伝的結果に対する生の反応」を見た時に最もよくエンゲージメントし、それはインフルエンサーに対する現在のファンの関心と結びついていることが証明されました。
23andMeの今後の戦略
遺伝子検査キットとして始まった23andMeですが、遺伝子検査をすることによって、
「あなたはアフリカのルーツが40%でした」
「あなたはアジアのルーツが50%でした」
と判断し、その人のルーツを解明し、「自分のルーツへの理解と自己理解を深めてあげる」ことが事業目的ではありません。
23andMeとしては、
「個々人の遺伝子データ」を取得し、
そのデータをもとに新たなサービスや医療処置を開発することが目的
です。
顧客から2次利用の許諾を得た遺伝子データをベースとするゲノム創薬事業を早期に立ち上げる方針を打ち出しライフサイエンス、医薬品、そして医療機器業界のエキスパート人材を補強していった。
グーグル創業者の妻が起こす「遺伝子検査」革命:ZUU ONLINEより
とあるように、遺伝子検査を受けた顧客の遺伝子情報をもとに様々なサービスに展開しようとしています。
その1つとして「創薬分野」では、以下のような開発や人材補強をしていることを発表しています。
創薬分野では、2014年7月、米国国立衛生研究所(NIH)の助成金を受けて遺伝子解析目的のWebデータベースと検索エンジンの開発に着手することを発表し、同年8月には、ファイザーと共同で炎症性腸疾患(IBD)の原因解明に関する研究の計画を発表、さらに2015年1月、ジェネンテックと共同でパーキンソン病のゲノムデータ解析に関する研究の計画を発表するなど、人材補強の成果が具体化してきた。
グーグル創業者の妻が起こす「遺伝子検査」革命:ZUU ONLINEより
「グーグルやアマゾン、アリババが顧客の利用データ」=「ビックデータ」をもとに、様々なインフラや事業を拡充させてきたように23andMeも人の最も個人情報と言える「遺伝子情報」を使って、医療分野での事業拡大に力を入れようとしています。
23andMeは上場していません
医療分野において今後の成長が期待される23andMeではありますが、株式は上場しておりません。
しかし、注目されている会社ではあるので、今後上場すれば手に入れてみたい株ですね。
まとめ:遺伝子検査分野はこれから伸びる分野
ということで今日は「23andMe」という会社について調べてきました。
私も自分のルーツを知りたいので遺伝子検査をやってみようかな〜と思っています。
ぜひおすすめのキットがあれば教えてくださいね。
それでは今日はこれで^^